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1月25日、12年度4月からの介護報酬が都内で開かれた社会保障審議会介護給付費分科会で決定した。新しいサービスとして定期巡回・随時訪問サービス、複合型サービスに報酬単位が重点配分され、介護職員の処遇を改善する加算が付けられた。12年度改定では診療報酬との同時改定に伴う医療と介護の機能分化・連携の強化などへの対応が求められ、2025年の姿を念頭におくこととされた。医療の急性期患者が退院して在宅へ、慢性期の患者が在宅へという患者の流れを支える医療と介護の連携の姿は訪問介護と訪問看護が連携した新サービスによって支える。そんな姿が描かれている。地域によって新サービスの整備は十分とは言えない。普及を図るため報酬設定は従来サービスより2、3割高めになった。
処遇改善加算は3年後には消える?
介護職員処遇改善交付金は09年度から3カ年の措置で11年度3月末に終了する。12年4月からは介護職員処遇改善加算によって処遇改善を図る。加算の算定要件は、賃金改善の計画と実施、介護職員への周知、都道府県への届け出、実績報告などが伴う。加えてキャリアアップの仕組み、賃金以外の処遇改善の介護職員へ周知の2項目満たす場合は満額の加算だが、どちらか1項目の場合は1割減算、どちらも満たさない場合は2割減算されるしくみ。
この介護職員処遇改善加算により報酬は2%アップになる。介護報酬全体ではプラス1・2%、改善加算2%を差し引くと本体の改定率はマイナス0・8%になる。「ほとんどのところはプラスにならない」と三上裕司委員(日本医師会常任理事)はそこを突いた。地域による格差を是正する目的で地域区分が施行されているが、報酬改定に伴って地域区分が5区分から7区分に変わることになった。地域区分では、全体を0・6%下げ、7区分ごとに加算する仕組みになっている。およそ9割を占める「その他地域」は0・6%下げられた上に地域加算は0%のままで4月をむかえる。0・6%マイナスのまま新しい報酬設定もマイナス0・8%となり「処遇改善加算の実が取れないところが増える」と主張した。
議論は審議報告の内容(賃金・物価の下落傾向、介護事業者の経営状況の改善傾向、保険料の序受賞幅を抑制し、処遇改善の必要性は減じていない)を介護報酬改定の骨子に反映させることで落ち着いた。
処遇改善加算が3年後も継続するのかを心配した藤原参考人(日本経団連)は「3年後は検討するのか」と問い、事務局が「3年間の実施を検証して」と回答するも「3年後はゼロもあり得るか」とゼロベースを強引に誘導した。
同一建物とは
事業所が同一建物に居住する居住者にサービスを提供する場合の減算措置も創設された。訪問介護では同一建物で30人以上のサービスが提供されている場合の要件がついたうえで、サービス付き高齢者向け住宅と同一の建物の居住者に対しサービス提供する場合は1割減算されるが、居宅療養管理指導では30人の要件がなく1割減算では矛盾すると、山田和彦委員(全国老人保健施設協会会長)は指摘した。
同一建物について、診療報酬では訪問看護基本療養費の要件で渡り廊下で一部繋がっている建物は別の建物の扱いになる。介護報酬改定の説明では「サービス付き高齢者住宅の一階部分、あるいは渡り廊下で繋がっている建物も同様」と事務局が答弁。食い違う部分は随所に見られる。細かい調整は通知を出すと事務局はその場を抑え得るのに必死だ。食い違いを埋める通知、疑義解釈が待遠しい。
分科会では次の報酬改定の課題も浮かび上がった。「特養の多床室が必要な方もいる」とこれまでの議論を逆行させる発言をしたのは村上勝彦委員(全国老人福祉施設協議会総務・組織委員長)。池田省三委員(地域ケアネットワーク研究主幹)は「新しく多床室を作る根拠はない」といなしたが、大森座長は次回に向けた課題とその場を納めた。(バックナンバーをご覧になりたい方はこちらをクリックしてください→http://www.medical-news.jp/archives.html)





