412号 DPC機能評価係数への移行18年度完了へ

 
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12年4月に予定される診療報酬改定案ではDPCの大幅な見直しが行われる。調整係数の段階的廃止は10年度に始まり調整係数の4分の1を機能評価係数2に移行させている。12年度はこの移行を維持し、14年度に改めて移行を開始、18年度に完了する。
 DPCは診断群分類包括評価として医療費の定額支払い制度に使われている。毎年1兆円を超える医療費の増加は社会保障全体、今や国家財政を逼迫させ、軽い風邪等の病気は自己負担にとの議論が出るほど医療保険財源を圧迫する検討課題である。
 病気毎にかかる医療費が病気の種類ではかれるという研究は欧米等諸外国で行われてきた。1983年エール大学でDRG(診断群分類)が開発され、メディケアの入院費用の支払い方法として包括支払い制度が採用された。医療行為が支払いを発生するソースと捉え、無駄な支払いを極力抑えるため、一般企業の経営マネジメントにならって医療経営にマネジメントを導入したかたち。わが国では1998年に日本版DRG/PPSとしてモデル事業を行い、2003年4月に正式に全国の82の特定機能病院でDPC制度が始まった。06年には216施設が導入、2010年にはDPC大正病院が1391施設となった。
 DPC制度での診療報酬額はDPC毎に設定される包括評価部分と出来高部分の合計額になる。包括部分(入院基本料、検査、画像診断、投薬、注射など)の一日あたり点数に在院日数と医療機関毎に設定された係数を乗じて計算する。これに出来高部分(医学管理、手術、麻酔、放射線治療など)を加えてなる。
 制度導入時、特定機能病院ごとの診療内容の違いに影響を補正する目的で経過措置として医療機関別係数を導入した。医療機関毎の診療特性の違いによる収入の影響を緩和する狙いで前年度の診療報酬実績を反映させ、補正する役割りを果たしてきたが、これも10年度改定で大きく見直された。
 医療機関別係数は基礎係数と機能評価係数が受け継ぎ、基礎係数は医療機関毎の診療機能を評価し、直近2年間の診療実績に基づいた1件当たりの平均償還額から算出される。DPC/PDPSに参加する病院の診療機能を反映させるため、3つの医療機関群に分類する。これに加えて機能評価係数Ⅰ(医療機関の人員配置や医療機関機能、医療機関の構造的因子)と機能評価係数Ⅱ(診療実績や医療の質的向上等を評価をデータ提出指数、効率性指数、複雑性指数、カバー率指数、地域医療指数、救急医療指数として分類)からなる。12年度改定ではデータ提出指数、地域医療指数、救急医療指数の評価方法を見直した。

医療機関群で広がる格差
 医療機関群のうちDPC1群は大学病院80病院、2群は約80病院、3群が1300病院になると見られている。医療機関群1群は特定機能病院で特定機能病院間でも現行の調整係数で15%の開きがあるなど単一の病院群にした場合の格差は開いたままだという。病床数でも500床から1000床と病床規模の異なるなど問題も指摘されている。Ⅱ群に相当する公的病院も地方自治体、都会の自治体、国立・私立など設立母体の違い、こうしたバラツキをいかに決着させるかが課題とされる。
 今回改定では段階的に計画的に調整部分の25%を機能評価係数Ⅱに置き換え、残りの調整部分を暫定調整係数とした。さらに移行措置によって医療機関別係数が変動するため、激変緩和措置として医療機関係数別係数の変動の影響による推計診療報酬変動率に基づく2%を超えない範囲となるよう調整をする。
 DPCに参加していない急性期の医療機関において医療機関の役割を分析・評価するため、出来高算定病院についても外来、入院とも医療の内容についてDPCフォーマットによるデータ提出にデータ提出加算をつけた。7対1、10対1を一般病院、専門病院。特定機能病院が対象。急性期医療で課題とされる入院医療の実態を評価・分析に資する構えだ。(バックナンバーをご覧になりたい方はこちらをクリックしてください→http://www.medical-news.jp/archives.html