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厚労省では12年度診療報酬改定が動き出す頃だが、8月25日ともなれば毎年各省庁の概算要求が出そろい、道府県の知事の皆さんが霞ヶ関詣でを始める時期に当たる、今年は例年と異なり、震災復興に予算をあてる必要があること、民主党の党首選がこの時期に重なったためなのか、予算概算要求は一月遅れて公表予定となった。先の10年度診療報酬改定は10年ぶりにネットでプラスになった改定(別表掲載)だった。全体改定率はプラス0・19%、医科本体部分でプラス1・74%(入院でプラス3・03%、外来でプラス0・31%)となった。
5年かかる基本診療料の中身
10年度改定の焦点となったのは再診料、診療所と病院の再診料を69点に統一した。診療所71点、病院60点と11点の開きを撤廃した。また、外来管理加算の算定要件である「5分ルール」を廃止した。
10年度改定の答申で中医協の付帯意見では、「再診料や外来管理加算、入院基本料等の基本診療料の在り方について検討し、見直した結果の影響を検証し、12年度改定に反映させる」こととなっている。
基本診療料については中医協5月18日に行われた中医協総会で「診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会ワーキンググループが報告書を提出した。それによれば「個々のサービス内容の評価ではなく、病院の機能や体制等の評価をめぐる医療上の必要性、あるいは保険財政の状況や保険医療機関の経営状況を踏まえ、これまでの診療報酬改定において分割・統合され、設定・改定が行われてきた」と分析し、基本診療料の性格として個々のサービス内容についての評価でないこと、診療報酬の改定の度に分割・統合を繰り返したことが明確になっている。
同日、入院基本料に関するコスト計算実施上の検討課題として、入院基本料が想定するサービス内容が明確に定義されたとしても、コスト計算を実施する場合には、・入院環境に関する費用が、入院基本料の対象となる費用だけではなく、他の収益も入院環境に相対する点の評価。・入院環境に要する費用、具体的には病室の減価償却費や清掃費等を、診療報酬によって手当されている入院基本料、個室病室等において徴収されている室料差額、あるいは(自治体病院の場合)資本費にかかわる自治体からの補助金収入等にどのように対応させるのか。・診療上の理由で室料差額を徴収できない場合の個室費用をどのように取り扱うのかといった指摘がなされた。
24時間対応体制で救急特化病院で機能強化か
次に付帯意見では、「救急医療機関の勤務医の負担を軽減する観点から、保険者や地方公共団体をはじめとする各関係者は、医療機関の適正受診に関する啓発を行うこと。また、その効果が現れない場合には、更なる取組について検討を行うこと」とされたところ。3月2日の中医協総会で、嘉山孝正委員(国立がんセンター中央病院院長)は勤務医のバーンアウトの一例として、患者の対応をあげた。軽症で高齢者に多い理不尽型発言の方。これにまいってしまうケースが多いという。保険者や自治体が率先して救急医療のかかり方を啓蒙すべきとされたが、救命救急医療の状況、軽症による救急車の呼び出しは依然多い。次期改定では軽症で救急医療を利用する患者には負担が重くなるといったメリハリをつけた配分の可能性も考えられる。
また、北村光一委員は「全国に、「完全24時間対応体制病院」を設置して、小児科や産婦人科や、救急等に特化させ、そのかわり、他の診療科の患者や通常の外来患者はその病院ではなく、他の医療機関を受診する、というようなシステム」を提案した。
付帯意見では慢性期入院医療の在り方や新生児集中治療の評価や小児救急医療の評価、有床診療所・療養病床の後方病床機能の評価、チーム医療に関する評価、診療報酬と介護報酬の同時改定に向けた訪問看護の評価の在り方、10年度に改定したリハビリテーションや精神医療の影響を検証する件等が検討課題になる。(バックナンバーをご覧になりたい方はこちらをクリックしてください→http://www.medical-news.jp/archives.html)





