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厚労省の「独立行政法人・公益法人等整理合理化委員会」の報告書(08年12月27日)により、11年4月、国立病院機構と労働者健康福祉機構の傘下の病院を再編、整理するための「在り方検討会」が設置された。「合理化委員会」によれば、6つの国立高度専門医療研究センターおよび8つの国立病院は政策医療を担うものとして理解できるが、それ以外は存在理由が理解できないといった評価がくだっていた。したがって、両法人の病院が担当する政策医療、公的病院としての存在理由を見直すよう指示が出された。
本年1月19日にまとまった「行政刷新会議の独立行政法人改革に関する分科会」の報告書は省庁の付属機関を独立行政法人にしたため、分野の多様さと業務の複雑さを顧みることなく一律の制度にはめ込んだため、期待されていた国の政策を効果的に実施する昨日が発揮できない仕組みになったとの反省から新たな法人制度への移行を提案した。
さらに両法人には国からの財政支出割合が少なく自律的な経営可能とし、効率的な経営を実現する、固有の根拠法による法人とすべきとしている。さらに国民負担の最小化、政策医療の明確化、国との関係性(今回のような大震災に関わる緊急且つ連続的な救急な医療の役割)、目標管理システム、民間医療機関との役割分担、組織肥大化の防止、医療の質の向上、財務の透明性確保、適正な利益配分などの観点を示した。また、国立病院の新法人移行にあたって職員の非公務員化へむけた課題の解決、調整を行うよう指示した。労災病院については未払い賃金立替払事業は勤労者退職金共済機構に移管すべきとした。
統合に致命的なデメリット
検討会の課題は政策医療の存続と連携統合にあった。報告書では、結核、重症心身障害、筋ジストロフィー、アスベスト関連疾患など民間では不採算医療になるおそれがある政策医療は引き続き率先して実施するべきとした。一般医療については併せて提供していくよう提言した。
統合についてはメリットとして医薬品、医療機器の共同購入の実施がある一方、デメリットとして組織の肥大化、陸軍・海軍病院、結核療養所などがもとになる国立病院と労災病院では成り立ち、風土の異なる法人のガバナンスが効くのか。国立病院の黒字経営が労災病院の赤字を補填するといったモラルハザードも考えられる。職員に関しては、賃金の平準化を労働条件の統一という問題も心配だとしている。検討会では高橋信雄委員(JFEスチール株式会社安全衛生部長)が「デメリットは致命的になるおそれがある。統合は困難とすべき」と強調した。
新谷信幸委員(連合総合労働局長)は「両病院の統合に近いアクションはあるか」と質したのに対し、事務局は「2月上旬に両法人の総務部担当者が集まり共同溝入、共同利用についての打合せを行う」と回答した。加えて新谷委員は「両病院が連携したことの評価はどうする」と続けたのについて、事務局は「評価委員会で診療連携などに突いて対外的にオープンする用意を進めている」と回答した。
最後に大谷泰夫医政局長は「国立病院と労災病院を所管する両法人をただちに統合するということは困難である」とし、「医薬品等の物品の共同購入の体制を組み、将来の統合を視野にいれ取り組んできたい」と結んだ。(バックナンバーをご覧になりたい方はこちらをクリックしてください→http://www.medical-news.jp/archives.html)





